本を出す側からすると、
電子書籍の値段付けというのは、
中々、難しいモノなのですな。
ITメディアに
「電子書籍の価格:無料の何が問題なのか?」
というタイトルのGood E-Readerの翻訳記事
が出ていました。
まぁ、読みにくい記事なんですが、
そこから興味深い部分を幾つか拾ってみると、
Koboが実施した調査によると、読者が電子書籍貸し出しを利用してはじめてコンテンツに触れた場合、その後に発売された本や続きの話に金を払う可能性がより高くなる。要するに、無料が引きになるよってな話ナんですが、
これは額面道理に無料の電子書籍が
プロモーションとして有効と見るべきではなくて、
「巻数を分けろ」というコンテンツ制作のポイントになるのではないのかなぁっと。
電子書籍は、思い立ったらすぐに買えてしまいますから、
読み始めると続きが気になる10巻ぐらいの漫画だと、
1割をプロモーション費用として
一巻を無料にしても成り立つという話を
するべきなのではないのかなぁっと。
昔のトレンディードラマやジャンプの漫画ではないのですが、
いいところで「次巻へ つづく」ってやるのが、
電子書籍の成功のポイントかもしれません。
(解っていても作るのはアレなんですが^^;)
で、もう一つ気になったのが
今年のヒューゴー賞の投票者向け無料電子書籍パックに、所属する作者の小説を含めないという話。ヒューゴー賞というのは名高いSFの賞なんですが、
この賞はSFファンの投票で決定する賞です。
発行者のティム・ホルマン氏曰く、
投票者向けに提供する無料電子書籍パックの場合、作者と著作権者は作品がその中に含まれなければ、受賞には不利になると徐々に感じているところです。
作品を知ってもらいたから
無料電子書籍パックを活用したいけれど、
賞レースからは外れてしまうという。
ここで、 日本の出版社とかの状況を少し見てみますと、
公募小説の募集要項に、最近では
「インターネット上で公開されたものは除く」といった
文言をよく見つけるようになりました。
出版社としては「手垢がついていない作品」が
欲しいのでしょうけれども、
個人的には、なんか時代に合っていないなぁと思います。
ネットでブラッシュアップされるということもありえるでしょうから、
むしろ、 修正応募を可能にして、
「インターネット上で公開されたものは
その修正箇所を赤字にして提出」
とかにしてみると面白いかも知れません。
まぁ、そうなってくると、
他人の作品を元にしてくる様な輩を
いかに排除するっていのを考えないと
いけれないのでしょうけれどもね。